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無保険車傷害保険

無保険者傷害保険

 加害者が対人賠償保険に加入していない場合、被害者は十分な賠償を受けられないことがあります。その場合、被害者側がこの保険に加入していれば、加害自動車に対人賠償保険が付されているのと同様の効果が得られます。多くの約款では死亡または後遺障害の発生が保険金支払いの条件になっています。
 この保険ではいわゆる裁判基準による支払を求めることが原則として可能ですが、無保険者傷害保険会社との交渉では任意保険(対人賠償保険)と同じく、低額の基準による支払を提示されることが多いです。

 もっとも、近時、無保険者傷害保険は人身傷害補償保険に加入しない場合にのみ付されたり、あるいは人身傷害補償保険の一部に実質的に組み込まれた形を取ったりする約款を採用する保険会社が現れています。こういった保険会社の保険に加入している場合には、無保険車との事故により損害が発生したときに人身傷害補償保険の支払基準(裁判基準より低額です。)でしか損害が補填されない可能性があります。
 保険会社ごとにケースバイケースなので、自分の保険ではどうなるのかについては保険約款を確認するか、約款が難しくてよくわからない場合には保険に詳しい弁護士に相談してみるとよいと思います。

無保険者傷害保険において裁判基準での解決が不可能な保険会社

 近時、各保険会社の補償内容も多種多様で、無保険車傷害保険であっても、約款上、裁判基準による保険金の取得ができないものが増えています。その内容をおおまかに分類すると、

①無保険者傷害保険における損害が人身傷害補償保険の基準によって算定されるもの

②人身傷害補償保険の適用のない場合にのみ、無保険者傷害保険が適用されるもの

があります。
 ①は、人身傷害補償保険の基準(裁判基準より低額です。)によって損害が算出されるので被害者にとって不利ですし、②は、人身傷害補償保険が普及していることに鑑みると、結局、人身傷害補償保険の基準によって損害が算出されることが多くなり、やはり被害者にとって不利になります。
 平成27年1月5日始期で保険が適用されると仮定して、各保険会社の約款上の取扱は以下の表のとおりになります。(注:保険会社の約款は随時改正されています。保険の加入時期によっては以下の表のとおりではなく、被害者有利になることもあります。気になる方は一度弁護士に確認する等してください。)
 各保険会社を比べると、無保険車傷害保険に関しては、共栄火災、アクサダイレクトが被害者に有利な約款となりそうです。

 
 保険会社  ①保険金の算出基準  ②人傷との関係
 東京海上日動(トータルアシスト)  人傷の基準  人傷なしのとき適用
三井住友(GK)  裁判基準が可能  人傷なしのとき適用
 損保ジャパン日本興亜(THEクルマの保険)  人傷の基準  関係なし
 共栄火災(KAPくるまる)  裁判基準が可能  関係なし
 ソニー損保(Type-s)  裁判基準が可能  人傷なしのとき適用
 アクサダイレクト  裁判基準が可能  関係なし


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